22日にCDデビューするジャニーズの6人組グループKAT-TUN(カトゥーン)が17日、東京ドームでデビュー記念公演を行った。デビュー前のアーティストが同所で公演するのは史上初。5年前の結成当初はしかられてばかりの“異端児”だった。スタッフの理解と自分たちの考えを貫き通すこだわりが実を結び、“デビュー前夜祭”に最高のステージが用意された。リハーサルも当日だけという、ぶっつけ本番を勢いと持ち前の度胸で乗り切った。



 勢いそのまま、デビュー公演とは思えないほどのステージと度胸の良さだった。舞台上での会見あり、歌番組の生中継あり。常識外れの門出にも、メンバーは気後れすることなく「今日は特別な日だぜ~!」と叫び続けた。22日にシングル「REAL FACE」、アルバム、DVDの3点セットでデビューする史上初の試みについても、亀梨和也(20)は「ミリオン目指します」、赤西仁(21)も「1位取ります」と断言した。



 ステージをグラウンド中央に置く全方位観覧型。客席はすべてスタンドに用意した。360度から5万5000人の視線と歓声を浴び、グラウンドを駆け回ることはできるが、息を抜く逃げ場はない。また、ステージ完成はこの日午前、リハーサルは1回だけのぶっつけ本番だったが、公演関係者は「即興力のあるグループなので、細かい演出やプランよりも、予想外の動きを楽しんでいただければ」と瞬発力に懸けた。



 並の“新人”ならとても持ちこたえられない環境と条件だったが、6人はプレッシャーのそぶりもみせず縦横無尽に駆け抜けた。赤西は「いつも通り楽しめました」。亀梨は最後に「新しい伝説をつくろうぜ!」と叫び、22曲を締めくくった。



 大一番を乗り切る力はこの5年間で培った。結成当初は“異端児”だった。赤西は「失敗ばかりでいつも怒られてました」。上田竜也(22)は「個性が強くてやりたいこともバラバラ」。自分たちからアイデアを提案するなど、大人の方針に行儀良く従うアイドルとは一味違うやんちゃぶりを、ジャニー喜多川社長からしかられ続けた。



 主張もするが、ステージに対する真摯(しんし)な姿勢で、周囲の理解を徐々に獲得した。CDデビューせずに172回の公演を積み重ね、度胸と即興力も身に付けていった。亀梨は「先輩の通った後の王道ではなく、険しい方の道を歩いていきたい」。デビュー前の東京ドーム公演に、3点セットデビュー。オリジナルのスタイルを目指して、KAT-TUNが本格スタートを切った。



[2006/3/18/10:01 紙面から]




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